ヤマの名は。
突然ですが皆さん、
『本社ヶ丸』
一体何の名前かわかりますか?
山梨県にある、あるものの名前です。
船の名前?
・・・でも山梨県には海はありませんよね。
実はこれ山の名前なんです。
読み方は【ほんじゃがまる】です。
珍しいですよね。
そしてこの本社ヶ丸、サンクチュアリプロジェクトでも重要な舞台となっている
御坂山塊に位置しているんです。
他にも御坂山塊の向かい側にある小金沢連嶺という山塊に多く存在しています。
例えば『大蔵高丸』【おおくらたかまる】、『破魔射場丸』【はまいばまる】
など・・・
面白い名前ですよね。
(他にも神奈川県の丹沢にも多く存在しています。)
日本っぽくない名前だなと思った方はセンスがあるかもしれません。
では何故~丸という名前がついたのか謎を解いていきましょう。
この名前の謎は遡ることなんと1300年以上も前の話になります。
日本がまだ倭国【わこく】であった大和政権の時代、
古代朝鮮で起きた「白村江【はくそんこう】の戦い」が関係しているんです。
白村江の戦いとは663年、倭国(日本)と友好関係にあった国、百済【くだら】(朝鮮)が、唐(中国)、新羅【しらぎ】(朝鮮)と争った戦です。
簡単に言うと、日本の連合軍 対 中国の連合軍 のような感じでしょうか。
(戦争の内容については省略します。)
この戦争、倭国率いる百済は負けてしまったんです。
そのため百済は滅亡してしまいました。
土地を占領され百済の人々は住む場所を失ってしまったのです。
そこで、倭国は百済の人々を招き入れることにしました。
この時に甲斐の国つまり、現代の山梨県にも百済から多くの人が移り住んだそうです。
そして、古代朝鮮語に「マレ」や「ムレ」という言葉があるのですが・・・
これらの言葉の意味が「山」を指す言葉になるんです。
このマレやムレが訛って「丸」になったのではないか?
と考えられています。
百済から移り住んだ人たちが、山梨で生活をしていた証として、この山の名前がついたのかもしれませんね。
この他にも山の形容が丸いからという理由ではないか?との意見もあるのですが、
山の名前の裏に大昔の戦争が関係していたなんて、驚きですよね。
また山梨県には「垈【ぬた】」という感じがついた地名が多く存在しています。
この漢字は山梨県にだけ存在しており、非常に珍しい漢字だそうです。
この垈もこの百済の人々が関係しているそうです。
山の名前には歴史のあるもの、見たままを名前にしたもの色々な名前が存在しています。
~丸いがいにも山梨にある面白い名前の山をいくつか紹介しますね。
富士山の他にも日本一の山があるのをご存知ですか?
その山の名前は・・・
『牛奥ノ雁ヶ腹摺山【うしおくのがんがはらすりやま】』
何が一番かと言うと・・・気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが名前の長さです。
ちなみにこの牛奥ノ雁ヶ腹摺山、先ほど紹介したハマイバ丸や大蔵高丸の近くにあります。
変わった名前の山が密集していますね笑
続いて
『チョキ』
手をチョキの形にして下さい、そしたら指を地面につけて下さい。
山の形になりましたね。その形に似ているから『チョキ』だそうです。
(だいたいこの形ですけどね笑)
最後に・・・
『高ドッキョウ』
もはや、山とか峰とかついてませんね・・・
これは山の上から僧侶たちのお経を読む声が聞こえてきたため
高い所から読経が聞こえてくる山で『高ドッキョウ』という名前になったようです。
面白いですね。
他にも沢山面白い山の名前があります。
時々紹介もしたいと思っているので楽しみにしていたくださいね!
最後に問題です。
『菜畑山』
なんと読むでしょう?
答は次の更新でお伝え致します。
ご閲覧ありがとうございました。
本社ヶ丸からの富士山
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